馬場 省吾

専門はなんですか?

美術工芸分野、金属工芸/鍛金。多くの人はタンキン?との反応ですね。古代からの技法で世界中にあります。鍛造、鎚起とも言い、日本には弥生後期~奈良白鳳期に伝来し武具、農工具、装飾品等を生み出しました。学部・院を通して伝統技法~造形理論の修得を経て、金属造作品の発表活動をしています。

その専門で必要なことってなんですか? 

観察・描写・構成の基礎力は基より、技法と理論の学びを継続するための探求心と思考力は必須です。金属板が立体に変容するように、言葉や図像を抽象的に理解できる事。あとはどの専門でも同じですが“3度の飯より好き”でしょうか。これは裏返せば、失敗しても最後まで続けることができることです。

その専門ではどのような仕事に繋がりますか?   

県内外では、その立体造形力を必要とする企業(鎚起銅器、テーブル・キッチンウエア等金属関連から製品モデリング)の製造現場や商品デザインに関わる職種があります。 また本学ではデザイン領域に関わる幅広い領域の知識と考察力、協働を学ぶことでデザイナー職や企画業務に就職する人も多くいます。

先生にとっての美術や工芸ってなんですか?

絵とモノ作りが大好きだった子供心の妄想。青年期は自分の生き方の指針となった世界。小6のノートの表紙が煉瓦造り門の写真で、裏に「東京藝術大学の正門。美術を目指す人の登竜門」とあり登竜門の意味を調べた思い出がある。以来、紆余曲折があり諦めきれずにここまで来ましたが未だ竜に成れません。

その理由はなんですか?

子供~若い時に観た様々な素晴らしい作品に、近づけていないから。好きを続けてモノ・コトを知るほど多くの問いが視えてきます。その時々に全力で取り組み、想い通りの形が表れたと思って満足感を得ますが、後にさほど成長していないことを自覚し困惑するのが何時もです。で、未だに姿は鯉のままです。

受験生にメッセージをお願いします。

人生は一度きり。 だから運命は自分で切り開く、どんな人生となろうが後悔しないと18歳に覚悟しました。その後は大変でしたが苦労や失敗はあって当たり前、そうしたら案外上手くいくのもです。能力で負けても気持ちで負けなければ必ずチャンスは来ます。必ず自分の番が来ます・その時は迷わず掴み取って。